インコの日記

さえずり、ドラミングなど

雨上がりのお楽しみ

今日の台風は酷かった。まだ台風は過ぎ去っていないし、何なら本体はこれから来るのだけれども、とにかく今日は凄まじかった。二重窓を閉め切っていても聞こえてくる滝のような雨音に起こされ、まどろみもそこそこに怒涛のエリアメールのラッシュ。今日一日が無事に済むと思うなよと宣言されたようで朝から憂鬱な気分になった。

雨も凄かったが仕事の量も酷かった。自分は所謂インフラと呼ばれる業界でおまんまを食べていることもあり、今日みたいな有事になると業務量が平時の倍くらいに膨れ上がる。鳴り響く電話、詰みあがる未読のメール・チャット。テレワークをいいことに、叫び声を上げながら狂ったようにキーボードを叩いていた。

流石に20時を過ぎるころには仕事が落ち着いたので、気分転換に散歩に出かけた。1時間ほど歩いたところで、住宅の壁に大きなかたつむりが張り付いているのを見つけた。5センチはある大きさとツンと飛び出た角、ぐるぐる巻かれた殻を背負う姿は正に蝸牛と呼べるほどの立派なものだった。こんなに大きなかたつむりを見たのは幼少期のアフリカマイマイ以来で、当時住んでいた場所では子供たちから「ドクマイマイ」と恐れられるほどだったが、今日見つけたかたつむりは威厳の中にもどこか可愛さを感じる、なんとも奥ゆかしいものだった。

写真を何枚か撮り、落ちていた葉っぱで角をツンツンして遊んだ後に帰路に就いた。あともうちょっとだけ、仕事をしよう。

殻が左巻きなのでおそらく「ヒダリマキマイマイ」だろう。
何とも単純な名前だ。